2012年02月06日

第12章 一刻の章 学戦

「一刻の章 学戦」 

かわず鳴く 田に親しみて 夏、歩み
    緑の木立ち  カラス連れなく

「田宮の絵」

畦の川、流れる横、歩々(ふぶ)をとめて、
周気を嗅ぐ。その人の歩む小道に、
石が泣くを感ずる。足音に見入る花の香、
かぐわしきを、暦で、春来(はるく)を夏来る
後の空(あき)の秋(とき)という。これを
「秋残す」という。空秋(くうしゅう)の襲ね梅雨
という。空襲の園、学戦の書きという。

 学びて戦うを旨とす。秋の時の、到来という。
やせの田、かわずなり寄る、せせ鳴きの田の身、
焼畑の模様の音を香りとす。

 学戦の日、今日は、その人の戦いの日である。
軍発の発軍の日である。出陣を祝う時来る。
その人の受ける、明治時代の教育が花開く。
かわず鳴くを聞き、少しく、歩みを止める。
丘を見上げれば、大砲が前方を雄雄しく睨む。遠くに
進軍を見る。先頭に白馬が歩み、嘶きをかすかに聞く。
陣頭の声が聞こえそうな気もする。「朕は戦う」、心中、厳かな
声も聞こえる。兵舎へ向かい、出征を寿ぐ。
「部隊はいずれか」、兵舎へ着いた第一声。
「中支方面軍、先鋒隊です」、その人はきびきび
答える。「右方に銃有り、持て」「はっ」
黒光りする、銃を持ち、勇み足に進む。

「虎視たゆつ、蛇耳、はゆる、軍、くつくつと、来(こ)ゆを菊、
菊花の銃先、たみて、より持つ」
 尊祖(そんそう)の古歌に雄雄しきを感ず。

「今日からは、積分に入る」と、白墨の指揮棒が目に耳に。
「積軍と聞こえた」と、その人の聞きである。
隣に伝えると、「お前のいう、明治か」と。
数群という、数の集まりの話である。
数学の勉学である。軍モウの毛氈、数海を越える、
数学の軍学という、黄色(おうしき)の金色、軍靴の
音の黄鐘調である。くつくつと、こつこつと、くっこくである。
くっこくけけ、古代の靴音の印音である。その人の分けとも
たとえるものである。数軍ともいう、積軍のことである。

未来を積分すれば、軍がでる。未来へ向かう過去の積分である。
自衛隊は出兵すると、その人はいった。1ドル105円になった時、
自衛隊は出兵する。場所は中近東という。
こんなことを言って、周りから反目を買った。「日本には、憲法第9条
があるので、絶対にありえないことである。」周りは、そういう。
「国が先に出来たか、憲法が先にできたか。どっちです。」と、
その人も負けていず、やり返す。
何の臆面もなく、およそ人が考えないことを口にする。
もちろん、周りは相手にしない。その人はうなだれて、しょげ返った。

 平成24年1月2日
 
posted by 若軍 at 10:27| Comment(0) | 小説
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